ダイヤモンドの種類と値段
ダイヤモンドにはいろいろな種類がありますが、色の黒いものや茶色のものは、工業用に向けられます。硬い金属を削るバイトや、硬い金属に穴をあけるドリル、またはヤスリなど、近代工業をささえる工作機械の部品として、欠かすことのできない地位を占めています。
また、美しい音色を楽しむレコード針にも、ダイヤモンドが使用されています。
◆装飾用ダイヤモンドのランク付け
装飾用ダイヤモンドのランク付けは、まずその色によって行われます。ごく薄くても、はっきりとピンク色に見えるピンクダイヤ、ピンクに少々紫が入ったパープルダイヤ、うすく墨を流したようなスティールダイヤ、アクアマリーンのように淡青色をしたブルーダイヤ、カナリヤの羽を思わせるカナリヤダイヤ等が、ファンシーカラー・ダイヤとして他のダイヤと区別されます。
次に普通ダイヤですが、これはブルーホワイトを最高級とし、最低のブラウンにいたるまで、八つの段階に分けられます。
ダイヤモンドの評価は、色だけできまるのではありません。ダイヤの内部に含まれている泡粒や、炭素のかたまりなどの不純物の有無、カットの良否なども大切な要素です。
ダイヤモンドの種類 | |||
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1 | フローレス | 無欠点 | 100 |
2 | V.V.S | 10倍のルーペでやっと見える点 | 90 |
3 | V.S | 10倍のルーペですぐ見つけられる点 | 80 |
4 | ファースト・ピケ | 肉眼でやっと見える | 60 |
5 | セカンド・ピケ | 肉眼ではっきり見える | 50 |
〔無欠点のものを100とした場合〕
こうしてダイヤモンドの質が決められますと、今度は大きさ、つまり量による評価が行われます。
同質のダイヤモンドの値段は、だいたい目方の二乗に正比例します。
つまり、1カラット(0.2グラム)のダイヤの値段を100とすれば、倍の大きさの2カラットのダイヤの値段は200ではなくて400、3カラットならば900となります。
逆に0.5カラットなら、50ではなくて25です。
このように、ダイヤモンドの値段は石が大きくなっていくにつれて、幾何級数的にはねあがり、途方もないものになっていきます。